海外旅行でのお金はどうする?手数料でソンしないための外貨両替&決済手段
海外旅行のお金の持ち歩きは最低限に。現金以外の決済手段は2種類ほど用意していこう
格安航空券が広く出回り、インターネットで海外のホテルやツアーも簡単に申し込めるようになった現在、以前よりも気軽に海外旅行へ出かける人が増えてきました。しかし、現金をどの程度持っていくべきか、お得な外貨両替の方法はないか等、海外旅行のお金について悩んでいる人は少なくありません。
海外には日本より治安の良くない地域もあり、持ち歩くお金は少なめに抑える方がベター。加えて、現金以外の決済手段を複数用意しておくと、さらに安心して海外旅行を楽しむことができます。
海外旅行の決済手段 外貨両替
海外旅行では現金の持ち歩きは極力避けるべきですが、「チップ」をマナーとする国も多く、クレジットカードが使えない場所もあるため、やはり現地通貨への外貨両替は必要です。
一般的に、外貨両替の際は為替手数料がかかります。その際、米ドルやユーロに代表されるメジャーな通貨への両替であれば、渡航前に済ませたほうが為替手数料の節約に。一方、日本国内での流通量が少ないマイナーな通貨であれば、現地で両替するほうが手数料を抑えることができます。
FXの外貨両替サービスを活用しよう
海外旅行の達人には、FXの外貨両替サービスを利用する人も少なくありません。
FXとは「Foreign Exchange」(外国為替証拠金取引)の略称。パソコンやスマホで為替取引を24時間行うことができ、為替手数料も一般的な銀行の外貨両替と比較すると、格段に安く設定されています。FX会社の中には、購入した外貨を国内の主な国際空港で受け取ることができるサービスを提供しているFX会社もあるので、お得に外貨両替をしたい人は上手く活用しましょう。
FXを利用して外貨両替をする場合、FX口座の開設から実際に外貨を受け取るまで、ある程度の日数が必要です。口座開設はFX会社のWebサイトからすぐに申し込めますが、開設まで数日ほどかかるケースが一般的。また、実際に為替取引をするタイミングや出金にかかる日数を計算しても、海外旅行の2~3週間前までにFX口座の開設を申し込んでおくと良いでしょう。
なお、外貨を受け取る際、FX会社によってはFX口座とは別に国内金融機関の外貨預金口座が必要になる点も注意しておきましょう。
一部のFX会社では、外貨の出金時や外貨の振込時に手数料が発生するケースもあります。各社のサービス内容をしっかりチェックしたうえで、外貨両替サービスを利用しましょう。
マネーピック厳選!「海外旅行におすすめのFX外貨両替サービス」
パートナーズFX(マネーパートナーズ)
大手FX会社。外貨両替サービスにも力を入れており、米ドル・ユーロ・英ポンド・スイスフラン・韓国ウォン・中国元など全10通貨の外貨両替に対応。手数料500円で成田・羽田・中部・関西国際空港でお金を受け取れる「外貨受取サービス」も評価が高い
マネックスFX プレミアム
多彩な取引ツールを提供し、市場分析やリスク管理などに強いを持つFX会社。取引外貨は米ドルとユーロの2種類。マネーパートナーズのような空港受け取りサービスはなく、外貨出金時は外貨預金口座が必要になるが、1,000通貨単位と比較的少額から外貨両替ができる
YJFX!
Yahoo! JAPANグループのFX会社。外貨両替は米ドル・ユーロ・豪ドル・NZドル・英ポンド・スイスフラン・カナダドル・香港ドルに対応している。各種手数料の安さで知られるほか、「Tポイントが貯まるキャンペーン」や「キャッシュバックキャンペーン」なども頻繁に開催
《 日本円 → 外貨 》
マネーパートナーズ | マネックスFX | YJFX! | |
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口座維持手数料 | 無料 | 無料 | 無料 |
為替手数料 | 0.2円(20銭) | 0.2円(20銭) | 無料 |
出金手数料 | 無料 *1 (同一通貨で1回あたり20,000通貨以上の場合) |
2,000円(一律) | 1,500円(1回につき) |
取引通貨単位 | 10,000通貨単位 | 1,000通貨単位 | 1,000通貨単位 *2 |
その他 | 空港での外貨受取サービスは受取手数料500円(1回につき一律) | 10,000通貨未満の取引手数料 1,000通貨あたり30円(ロスカット、追証の場合を含む) |
— |
※「出金手数料」では、いずれも金融機関によって別途で外貨取扱い手数料(リフティングチャージ)がかかる場合あり
- *1……20,000通貨未満の場合は、1回につき2,500円
- *2……香港ドルのみ10,000通貨単位
海外旅行の決済手段 クレジットカード
クレジットカードは、海外旅行のショッピングで最もスタンダードな支払いツールです。お金を持ち歩かなくてよいので、移動時の安全性が高く、カードの紛失や盗難に遭った際も電話一本で使用を差し止めることが可能。万一不正に利用された場合も、付帯する補償制度を利用することで損害額をカバーすることができます。
海外旅行に強いクレジットカードは「為替手数料」「為替レート」「付帯サービス」で見きわめる
一般に、海外でのクレジットカード利用時は、カード会社ごとに設定された「為替手数料」がかかります。また、決済金額は所定の為替レートをもとに円換算され後日請求されますが、この「為替レート」もクレジットカード会社によって違いがあります。
為替手数料が安いとされる国際ブランドは、JCB(1.60%)。同じく国際ブランドのVISAとMasterCardは、共に1.63%です。 ただし、「為替手数料の安いカードが請求額も安い」とは限りません。上記3社が公表する月平均の為替レートのデータによると、Mastercardは円と外貨の為替レートがJCB・VISAと比較して有利なケースが多く、実際の請求額確定時にはMasterCardが有利な場合もあります。
参考サイト 公表されている為替レート
なお、海外旅行に強いクレジットカードを選ぶには、カードの「付帯サービス」にも注目してみましょう。クレジットカードの中には海外旅行保険や海外ショッピングでのポイント還元率アップなど、海外旅行でお得になるサービスを提供しているものが多いため、旅行前に内容を確認しておくことが大切です。
マネーピック厳選!「海外旅行におすすめのクレジットカード」
楽天カード
通常1%のポイント還元率のほか、審査の通りやすさやカード発行日数の短さ等で、顧客満足度の高いクレジットカード。国際ブランドはJCB・VISA・MasterCard。年会費無料のカードにもかかわらず、旅行代金を楽天カードで支払うと、最高2,000万円の海外旅行傷害保険が付帯。楽天市場でのポイント還元率アップなど、日々の生活でも使い勝手が良い。
Orico Card THE WORLD
オリエントコーポレーションが発行するゴールドカード。海外利用時はポイント還元率が2%(通常1%)にアップ。海外旅行傷害保険(最高5,000万円)や飛行機遅延保険などが自動付帯し、海外旅行へよく出かける人とってはかなり利便性が高い。空港ラウンジサービスや手荷物の空港無料宅配サービスも付帯。国際ブランドはVISA・MasterCard。
楽天カード | Orico Card THE WORLD | |
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年会費 | 無料 | 9,982円(税込)*1 |
国際ブランド | JCB・VISA・MasterCard | VISA・MasterCard |
出金手数料 | 〜10,000円/110円 10,001円〜/220円 *2 |
〜10,000円/110円 10,001円〜/220円 *2 |
海外利用でのポイント | 100円につき1ポイント | 100円につき2ポイント |
国内利用でのポイント(通常ポイント) | 100円につき1ポイント | 100円につき1ポイント |
為替手数料 | JCB/1.60% VISA/1.63% MasterCard/1.63% |
VISA/1.63% MasterCard/1.63% |
海外旅行保険 | 海外旅行傷害保険 |
|
- *1……初年度は年会費無料
- *2……どちらも税込/1回につき
海外旅行の決済手段 デビットカード&キャッシュカード
現金・クレジットカード以外の決済手段としてデビットカードを利用するのも一つの方法です。
デビットカードは、クレジットカードと同じく、多額の現金を持ち歩かずに済む点がメリット。代金は支払い直後に銀行の預金口座から引き落とされ、預金口座にある残高以上のショッピングはできない仕組みとなっています。
クレジットカードの後払いの仕組みが苦手な人や、ついついお金を使いすぎてしまうという人は、クレジットカードに代わる決済手段として検討しても良いでしょう。
おすすめは、ソニー銀行が発行するVISAデビットカード「Sony Bank WALLET」。通常、海外でデビットカードを利用する際は、所定のショッピング手数料がかかりますが、Sony Bank WALLETの場合、ソニー銀行の外貨普通預金口座に支払い代金以上の残高があれば、ショッピング手数料は無料(※外貨普通預金口座に入金する際の為替手数料は米ドル15銭)。
また、外貨の残高が不足していても、不足分の外貨を円預金口座から自動購入し充当できる「円からアシスト」も提供しています。
ちなみに、デビットカードにはキャッシュカードとしての機能もあるため、海外旅行先のATMで現地通貨を引き出すことも可能です。Sony Bank WALLETは10種もの通貨に対応しており、こうした面でも使い勝手のよいカードといえます。
マネーピック厳選!「海外旅行におすすめのデビットカード」
ソニー銀行 VISAデビットカード「Sony Bank WALLET」
ソニー銀行が発行するデビットカード。同銀行の外貨普通預金口座に残高があれば、海外でも手数料無料で利用できる画期的なサービスを提供。ショッピング保険や紛失・盗難時の補償も付帯しているほか、外貨両替専門店「トラベレックス」での外貨両替が優遇レートになる。クレジットカード機能も付帯しているため、VISA加盟店約3,800万店舗で利用可能。セブン銀行とイオン銀行のATMは24時間365日・手数料無料で利用できるなど、海外旅行時だけでなく日常でも便利な一枚。
海外旅行での現金の持ち歩きは推奨されないものの、チップの習慣やクレジットカードを利用できないお店があることを考えると、やはり多少のお金は必要です。
しかし、金融機関での外貨両替は手数料が高いうえ、仕事が忙しく金融機関が開いている平日昼間に銀行の外貨両替へ行けないことも少なくありません。
今回ご紹介したFXの外貨両替サービスは、手数料が大幅に安いだけでなく、忙しい人でも空港や手持ちの外貨預金口座で外貨を受け取ることができるおすすめの外貨両替方法です。
また、「高額の商品を買う」「レストランで食事をする」など、ある程度のお金を支払う場合は、スマートに決済できるクレジットカードや、現金の受け渡しに似た感覚で買い物ができるデビットカードの利用がおすすめ。どちらもトラブル遭遇時の補償が用意されており、現金よりも安全にショッピングをすることができます。
海外旅行をさらにお得に楽しむために、今回ご紹介した3つのお金の準備方法をぜひ活用してください。