ソフトバンクが遂に上場!株価(初値)を本気で予想してみる
2018年12月19日、遂にソフトバンクが上場します。これまでも上場観測はありましたが、様々な事情から何度も見送られ、満を持しての上場です。
これで携帯の3大キャリア、NTTドコモ、KDDI(au)は全て上場企業になり、今後は株式市場での評価も含め、競争を繰り広げていくことになります。
ちなみに今回の上場は何もかもが桁外れ。市場で吸収する金額はなんと2兆6千億円以上。去年上場したゆうちょ銀行、日本郵政、かんぽ生命の3社が市場で吸収した金額が1兆4,000億円だったことを考えると、この金額がいかに桁違いかがわかります。
一般的に市場での吸収金額が大きければ大きいほど、買える人が増えると共に、初値で売りたい人も増えるので、初値形成では不利になると言えるでしょう。
今回のマネーピックのニュースは、マネーピック編集部が様々な要素を考慮した上でソフトバンクの初値での株価を本気で予想してみました。
ソフトバンクのIPOに興味がある方は、是非チェックしてみてください。
ソフトバンクの株価を予想 ポイントその1
初値で売りたい人と買いたい人、どちらが多いのか?
では一つ例を挙げて考えてみたいと思います。
例えば2兆6千億円の個人のうち、3割強が初値で売り注文を出したとすると、それだけで約8,000億円という巨額の売り注文が出されることに。
これに対して8,000億円以上の買い注文が入れば、初値は上昇する訳です。
どの程度初値での売り注文が出るのか、またIPOでソフトバンク株を購入できなかった方が、どの程度初値で買い注文を出すのかが株価を予想する上では極めて重要と言えるでしょう。
ちなみにマネーピック編集部では、このポイントに関しては、ソフトバンクの株価にとってマイナスになると考えています。
ソフトバンクの株価を予想 ポイントその2
同業他社と比較して割安?割高?
IPOの初値を形成する上で、重要な要素になってくるのが、同業他社の株価です。ソフトバンクの場合は、NTTドコモとKDDIがライバルという事になります。
ではこの2社の株価と時価総額を分析してみましょう。下記は2018年11月21日時点のNTTドコモとKDDIの株価と時価総額と、ソフトバンクが想定価格で上場した場合の時価総額を比較したものです。
携帯大手3社の予想時価総額
株価 | 時価総額 | |
---|---|---|
NTTドコモ | 2,582円 | 9兆7770億円 |
KDDI | 2,560円 | 6兆5,650億円 |
ソフトバンク | 1,500円 | 7兆1,800億円 |
いかがでしょうか?ちなみに携帯大手3社の市場シェアは以下のようになっています。
ちなみにこれはあくまで大手3社のシェア。MVNO(いわゆる格安スマホ・格安SIM)のシェアが約10%あり、その中にはソフトバンク傘下のワイモバイル、au傘下のUQモバイルが含まれます。
マネーピック編集部は、ソフトバンクの株価は強気(プレミアムが乗っている)だなぁと感じています。傘下にワイモバイルがあるにせよ、KDDIを大幅に上回る価値を提示してくるとは意外でした。
ちなみにNTTドコモ、KDDIが2,550円前後ということで、1,500円は安いと思われる方もいらっしゃると思いますが、企業の価値は株価×発行済み株式数=時価総額で評価します。同業他社と評価する際は、時価総額が割安か、割高かで判断するということを憶えておきましょう。
このポイントに関してもマネーピック編集部は、ソフトバンクの株価にマイナスだと考えています。
ソフトバンクの株価を予想 ポイントその3
同業他社、上場企業と比較した際の配当は
株式投資する指標の一つに企業の配当というものがあります。これは企業が上げた利益を株主に対して還元する仕組みのことで、黒字経営を行っている多くの企業が実施しています。
ちなみに東証一部に上場する企業の配当性向は30%、つまり利益の3割を配当に回していると言われており、実際の配当利回りは東証一部の全銘柄で1.82%が直近の数字です。
今回の上場に際し、ソフトバンクは、東証一部上場企業はもちろん、同業他社を大きく上回る5%という配当目標を掲げています。これは同業他社と比較しても高い数値です。
東証一部企業と携帯大手3社の配当予想
東証一部全銘柄平均 | 1.82% |
---|---|
NTTドコモ 予想配当利回り | 4.26% |
KDDI 予想配当利回り | 3.86% |
ソフトバンク 予想配当利回り | 5% |
この数値を見る限りソフトバンクの利回りの高さは圧倒的です。5%も配当をもらえるのであれば、持っておいても良いという個人から買いが殺到する可能性もあるでしょう。
ただ1点注意すべき点もあります。それはソフトバンクの配当性向が85%と極めて高い点。つまり利益水準が少しでも落ちれば、今後5%の配当を出せなくなってしまいます。現在携帯業界は、日本政府から値下げの圧力にさらされており、今後さらに収益力をアップするのは簡単ではないでしょう。
目先の株価にとって、高い配当率は間違いなく武器になりますが、長い目で見るとリスクもあると言えます。
配当が高いというのは間違いなく株価にプラスですが、今後の配当に不透明感があることは知っておきましょう。
マネーピック編集部によるソフトバンクの株価予想
これらの要素を総合したマネーピック編集部の初値予想は1,500円プラスマイナス5%、つまり1,425円~1,575円の範囲内と考えています。
数字を明確に示さずにずるいと思われるかもいしれませんが、この銘柄に関しては、上にも下にもぶれる可能性があり、なおかつわずかな値動きになるだろうと考え、この予想にさせていただきました。
ちなみにマネーピックを運営する株式会社Hayakawaの社内では、10対1で買いたいという声が大半を占めていました。これだけ買いたいという声が多いというのはやはりソフトバンクならでは。
大手証券会社の担当者に聞いたことろ、担当者、支社長含め、初値がマイナスになるという予想は皆無で、10%前後プラスになるだろうというのが日興証券、大和証券含め、コンセンサスと言えるでしょう。
さて結果はどうなるのでしょうか?
今ならまだ証券会社に口座開設し、ソフトバンクのIPOに申し込んでも間に合います。興味がある方は、参加してみてはいかがでしょう?