IPOのリスクと売るタイミングについて解説

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IPOのリスクと売るタイミング

はじめに

IPO取引は、Initial Public Offeringの略で、証券市場へ新規公開する株を購入し、取引することを指します。

初心者

「投資初心者に向いている投資商品は」という質問を投資のプロに投げかけると、IPO投資が良いという答えが返ってくるケースは少なくありません

その理由は、IPOで上場する株は、公募価格よりも上場時の初値が高くなるケースが非常に多く、ローリスクハイリターンが期待できるから。
投資において、リスクとリターンがかけ離れている商品はIPOのみと言っても良いでしょう。

ただし、IPOにもローリスクながらリスク(デメリット)は当然あります。IPOだからといって油断していると損をするケースも少なくありません。そこで今回は、IPOのリスクに注目し、どのような点に注意する必要があるか、わかりやすく解説します。
また、IPOを売りに出すタイミングやIPOの当選確率が高いおすすめの証券会社の情報も。
IPOにこれから挑戦する方は、本特集を参考に、IPO投資のリスクと売るタイミングを学び、取引を成功させましょう!

目次
1.IPOの3つのリスク
 1-1.大和コネクト証券
 1-2.LINE証券
 1-3.SBI証券
 1-4.マネックス証券
2.IPOを売るタイミングはいつ?
 2-1.IPOを初値で売る or 持ち続ける
 2-2.IPOを初値で売る方法
3.リスクを把握したうえでIPOに挑戦しよう

IPOの3つのリスク

まずは、IPOのリスクについて、確認しておきましょう。

IPOのリスク その1
公募割れする可能性がある

暴落

IPOは、公募価格よりも初値が高くなるものが大半を占めていますが、なかには、初値が公募価格よりも下がる「公募割れ」するものも

公募割れするIPOには一定の傾向があります。具体的には、発行株式数が多い(=買い手が株式数よりも多くなければ、値は上がらないため、公募割れしやすい)、以前一度上場を廃止し、今回が再上場(=上場時に大量に株を売却するヘッジファンドやベンチャーキャピタルが株主にいるケースが多い)、成長性がない業種の上場などの条件に当てはまる場合、公募割れの可能性が高くなります。これらの情報はすぐに調べることができるので、事前の情報収集を欠かさないようにしましょう。

また、「やさしいIPO株のはじめ方」「96ut」といった、私設サイトに掲載されている、IPOの「評価」を確認するのも、1つの方法です。IPOの評価は、S、A、B、C、Dでランク付けされていることが多く、Sはほぼ確実に初値が上がるもの、Dは公募割れする可能性が高いものを指しています。企業の成長性や話題性の評価も併せて行っているサイトもあるので、特に投資初心者の方は、参考にしやすいでしょう。

ただし注意したいのは、ネットの情報を全て鵜呑みにするのは、非常に危険な点。特に私設サイトでは、デマ情報を流すことで、意図的に評価や予想値を操作しようとする「荒らし」が存在するケースも少なくないため、情報の信ぴょう性は、自分で判断する必要があります。最終的には、ネットの評価ではなく、自分の判断でIPOを購入するかどうか決めましょう。

IPOのリスク その2
IPO銘柄も売るタイミングを逃すと、損をする可能性がある

タイミング

IPOは、上場当日の朝までに売買注文を出しておかなければ、初値で売ることができません。上場直後は、値動きが激しくなるため、注文を忘れると、気付いたときにはすでに大きく値が下がっている可能性もあります。購入したことに満足し、注文を忘れることがないよう、上場日にはくれぐれも気を付けておきましょう。

また、IPOは、必ずしも初日に売却できるわけではありません。銘柄によっては上場初日に買い注文が殺到し、初日に値がつかないケースもあり、その場合、翌営業日へと売却のタイミングが延びます。その際も忘れないよう、翌日に売却の注文を出すようにしましょう。

IPOのリスク その3
人気が殺到するため、抽選に当たりにくい

当選

IPOは、新規上場企業が発行する一部の株式を売りに出すため、誰もが好きなだけ購入できるわけではありません。そのため各証券会社では、IPOに抽選制を導入しており、当選した人のみが購入できるシステムを取っています。多くの人が購入を希望すればするほど、当選する確率は低くなるため、各証券会社がどのような方法で抽選を行っているのか事前に確認し、当たる確率の高い証券会社を利用しましょう

また、IPOは主幹事を引き受けた証券会社に多く割り当てられるため、主幹事を務めることが多い証券会社もおすすめです。

IPOにおすすめの証券会社

IPOに強い証券会社 その1
大和コネクト証券

大和コネクト証券

大和証券グループのスマホ証券。
IPOの取扱いに強みを持つ大和証券グループという強みを活かし、IPOを多数取り扱う
また39才以下のユーザーのIPO当選確率がアップする独自サービスを提供。条件を満たす毎に当選口数が増え、当選確率がアップするので、これからIPO投資をはじめようと考えている39才以下の方は、必ずチェックしておきたい。

大和コネクト証券へ行く

IPOに強い証券会社 その2
LINE証券

LINE証券

野村證券とLINEが提携し、新しくサービスを開始したスマホ証券。2021年5月から新たにIPOの取扱いを開始。
国内最大手の証券会社「野村證券」が取り扱うIPOに応募できる。
IPOへの当選を狙うのであれば、利用者数が少ないスマホ証券が狙い目。株式取引手数料も安いので、興味がある方は要チェック。

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IPOに強い証券会社 その3
SBI証券

SBI証券

IPOの取り扱い実績に定評がある、国内最大級のネット証券会社
SBI証券では、割り当てられたIPOの70%を完全抽選で分配しており、ユーザーは申込株数100株ごとに抽選権が付与される。申込時の株数が多ければ多いほど、当選しやすい仕組みになっているため、2単元以上IPOを購入したい場合、SBI証券の利用がおすすめだろう。
完全抽選以外の30%は、「IPOチャレンジポイント」利用者への分配になっている。IPOチャレンジポイントは、SBI証券でIPO抽選に外れる度もらえるポイントを指し、ユーザーはポイントを利用してIPOに応募することが可能。利用したポイント数が多い人から当選するため、落選するほど当選に近づけるのが嬉しい。
IPOに当選する確率を大きく上げることができ、取り扱うIPOの数、主幹事の回数ともに他の証券会社と比較して多いSBI証券は、IPO投資に挑戦する場合、必ず利用したいおすすめの証券会社。

SBI証券へ行く

IPOに強い証券会社 その4
マネックス証券

マネックス証券

マネックス証券は、IPOに強いネット証券会社の1つ。
マネックス証券では、IPOの抽選方法に100%完全抽選制を導入。申し込んだIPOの単元数や口座入金額に関係なく、どのユーザーも平等にIPOへ当選する可能性がある。少ない資金でIPOへ挑戦する投資初心者にとっては、完全抽選制は大きな魅力だろう。
またマネックス証券は、NISA口座を取り扱っており、NISA口座からIPOを購入することができる。NISA口座では、年間120万円以内の投資は全額非課税になるため、本来税金として差し引かれる数十万円をそのまま手元に残すことが可能。より効率良く資産を運用できるのが、特徴となっている。
100%完全抽選制を導入しており、誰でもIPOに当選する可能性があるマネックス証券は、おすすめの証券会社の1つ。

マネックス証券へ行く

あわせて読みたい

IPOを売るタイミングはいつ?

では、IPOを購入した後、売りに出すタイミングはいつなのでしょうか?以下を参考に、IPOを初値で売る方法について、しっかり確認しておきましょう。

IPOを初値で売る or 持ち続ける

初値

IPOは、初値で売るのが最も勝率が高い投資方法と言われていますが、もちろん売らずに持ち続けることも可能です。
IPOを持ち続けるメリットは、初値以降も買いが殺到し、大きく値上がりした際、巨額の利益を期待できる点。例えば、ヤフーのIPOの場合、公募価格が70万円、初値が200万円だったため、初値で売ると、130万円の利益を出すことができました。一方、初値で売らず持ち続けていた場合、ヤフーがその後業績を伸ばしたこと、数回にわたり株式分割を行ったことによって株価も倍増。2019年1月現在までヤフー株を持ち続けていたとすると、当初の70万円が2億円以上の資産になっています。つまり、銘柄によってはIPOを1株持ち続けるだけで、億万長者になることも夢ではありません。逆に、初値が天井(最高値)になり、下がり続ける新規上場企業もあるため、長く持ち続ける価値があるかどうか、しっかり判断する必要があると言えるでしょう。

また、IPOを初値で売る場合のメリットは、数万~数十万の利益を高い確率で見込める点にあります
2018年のIPOは、値上がりしたものが96件中82件で、その確率は80%以上。なかでも、2018年最も大きい利益が出た「HEROZ」という企業のIPOは、公募価格が4,500円、初値が49,000円と10倍以上に値上がりしており、100株あたり445万円の利益を出しています。その他にも、100万円以上のリターンがあったIPOは4件あり、万一これらのIPOに全て当選したと仮定すると、それだけで年800万円を超える利益に。
また、当選したIPOが公募割れした場合も、数十万を超える損が出るケースは、ほとんどありません。この点もIPOを初値で売るのが最もリスクが低いと言われる理由の1つです。ちなみに、2018年初値で最も値下がりしたのは「自立制御システム研究所」で、公募価格が3,400円、初値2,830円、100株当選していた場合の損失は5万7,000円でした。
IPOを購入し、長期保有するのも1つの方法ですが、IPO初心者の場合、まずは初値で売り、利益をあげる経験をすることをおすすめします

IPOを初値で売る方法

IPOを初値で売る場合、「指値注文」と「成行注文」どちらかの方法で売ることができます。 「指値注文」とは、希望する価格で株を売りに出すこと。例えば、公募価格が1,000円だった場合、指値で1,001円以上を指定すると、初値が公募価格以上にならなければ、株は売られず保有され続けます。逆に、初値が公募価格よりも上がればすぐに売ることができ、確実に利益を獲得することが可能です。 一方、「成行注文」は、名前の通り、値段を指定せず、そのとき出た値段で売ること。公募割れした/していないに関係なく、すぐに初値で売ることができます。必ず初値で売りたい場合、成行注文で売りに出すのがおすすめです。

また、市場は朝9時から取引が開始されるので、初値で売りたい場合、必ず当日の朝9時前に注文を完了しておきましょう

リスクを把握したうえでIPOに挑戦しよう

IPOのリスクと、売るタイミングに注目した今回の特集は、いかがでしたか?

IPOは勝率が高く、投資初心者も気軽に挑戦できる一方で、事前に情報収集を行い、銘柄を見極めなければ、損をする可能性もあります。様々な情報を参考に、どのIPOの抽選に申し込むか、しっかり考えておきましょう。

株

また、IPOは抽選に当たる確率が低い点が、デメリットの1つですが、複数の証券会社の利用や、当選しやすい証券会社を選ぶことで、当選の確率を上げることができます。

これからIPOへ挑戦する方は、本特集を参考に、IPO投資を楽しみましょう!

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