個人型確定拠出年金(iDeCo)の商品ごとの特徴と選び方を解説

MENU

個人型確定拠出年金(iDeCo)の選び方

個人型確定拠出年金(iDeCo)の難しさ

将来への備えとしてだけではなく、税制面でもメリットの大きい個人型確定拠出年金(iDeCo)。しかし、自ら投資商品を選ぶ必要があるだけに、難しさを感じる方も多いのではないでしょうか。

iDeCoでは、投資商品の利回りにより、将来受け取る年金額が決まるため、投資商品の選定は将来の生活を左右する重要な決断とも言えます。
本特集では、個人型確定拠出年金(iDeCo)の各商品の特徴と、選び方を解説していきます。

iDeCoの投資商品はどのように選べばいい?

個人型確定拠出年金(iDeCo)では、投資する商品を自ら選ぶことが必要です。iDeCoの具体的な投資商品の特徴を見ていきましょう。

定期預金

iDeCoの定期預金は、通常の定期預金と同様、元本確保型の金融商品です。元本確保とは、満期の時点で最終的に元本を割り込まない運用方法のこと。特に定期預金は、預金保険制度(ペイオフ)の対象となっているため、万一、預け先の金融機関が破綻した場合にも、預金保険機構により1,000万円までの元本とその利息は全額保護されます

定期預金は、iDeCoの金融商品の中ではもっとも低リスクですが、金利が低いため、「運用益が非課税になる」というiDeCoのメリットを活かしきれない商品でもあります。また、貨幣価値が下がるインフレの局面となった場合には、実質的な元本割れを起こすリスクもあります。

保険商品(年金保険)

お金

iDeCoの保険商品も、定期預金同様、元本確保型の商品です。毎月一定額を積み立て、満期になると元本と利率が解約返戻金として支払われる貯蓄型の保険が多く、一般的な生命保険のような死亡保障や医療保障はありません(損害保険会社が提供する場合は、ケガによる死亡時に給付金が割増しになるケースもあり)。金利水準は、定期預金と比較すると、やや高めに設定されています

ただし、貯蓄型の保険は、満期を迎える前に中途解約をした場合、支払った掛金よりも解約返戻金が下回る可能性があります。また、金利の低い商品であれば、定期預金と同じく、将来的な物価上昇の際、実質的な元本割れが起こる可能性もあるでしょう。

ちなみに、引受元の保険会社が破たんした場合、生命保険や損害保険の「保険契約者保護機構」によって責任準備金または解約返戻金の90%までが保証されます。掛金(支払保険料)が100%が戻るケースは少ないため、金融機関が破たんした場合の元本割れリスクは、定期預金と比較すると、やや高めです

投資信託

投資信託は、出資者から募った資金を、運用の専門家(ファンドマネージャー)が株式や債券などに投資し、運用の結果得た利益を出資者に還元する金融商品です。あらかじめ、それぞれの投資対象が持つリスクを考慮したうえでポートフォリオ(投資配分)が組まれているため、一定のリスク対策が取られた投資商品と言えるでしょう。

グラフ

堅実に少しでもお金を増やしたいという方は、投資信託の中でも、インデックスファンド(指数連動型)がおすすめです。インデックスファンドとは、市場の平均と同じような値動きをする投資信託の総称。たとえば、日経平均株価やTOPIXなどの指数と連動するインデックスファンドであれば、それぞれの指数を構成する株銘柄を投資対象に組み入れることで、市場の値動きから大きくぶれないような運用成果を目指します。利回りは市場平均を大きく上回ることはありませんが、投資経験の少ない方でも仕組みがわかりやすく、選びやすい商品と言えるでしょう

一方、投資信託の中には、アクティブファンドと呼ばれるものもあります。アクティブファンドでは、ファンドマネージャーが投資対象について積極的な運用を行い、市場の平均以上のリターンを目指します。利回りはインデックスファンドよりも高めに設定されており、iDeCoの投資商品の中ではもっとも高くなります
公的年金に加えて企業年金などの十分な貯蓄がある方は、iDeCoが持つ「運用益非課税」メリットを最大限に活かすアクティブファンドでの運用も選択肢の一つになるでしょう。
ただし、リターンが大きい投資商品は、そのぶんリスクを伴います。また、アクティブ型の投資信託は、ファンドの運用手数料(信託報酬)も高めに設定されていることが多いため、トータルのリスクやコストを意識して選ぶようにしましょう。

自分で投資先を選べないときは、iDeCo専用のロボアドバイザーを活用

投資経験が浅く、どのような商品を選ぶべきかわからない場合には、各金融機関から提供されているiDeCo専用ロボアドバイザーを活用してみてはいかがでしょうか。iDeCo専用ロボアドバイザーとは、いくつかの質問に答えるだけで、あなたのライフスタイル・投資方針に合ったiDeCo商品を提案してくれるサービスです

SBI証券「SBI-iDeCoロボ」

SBI証券「SBI-iDeCoロボ」・画像

SBI証券のロボアドバイザー「SBI-iDeCoロボ」は、5つの質問に答えるだけで、SBI証券が扱うiDeCo商品の中から最適な投資先を提案してくれるiDeCo専用ロボアドバイザーです。
SBI証券はiDeCoの投資商品が豊富な点が魅力。信託報酬などのコストを抑えた商品も選びやすく、おすすめできる証券会社の一つです。2017年5月より、iDeCoの口座開設手数料・口座管理手数料がすべて無料になりました。証券会社選びで迷っている方は、SBI証券が有力な候補となるでしょう。

SBI証券へ行く

岡三証券「岡三iDeCoファンドナビ」

岡三証券「岡三iDeCoファンドナビ」・画像

岡三証券でも、ロボアドバイザー「岡三iDeCoファンドナビ」によるiDeCoの商品提案サービスを行っています。質問に答えるだけで、自身の投資方針に合ったポートフォリオの割合・リスク許容度などを知ることができます。その結果をもとに、具体的な投資信託を提案。診断結果画面では信託報酬の比較もしやすい点が特徴です。

岡三証券へ行く

MYDC「MYDC」

MYDC「MYDC」・画像

MYDCが提供する「MYDC」も、iDeCoの商品選びに活用したいロボアドバイザーです。2016年2月からサービスを開始した自動運用ロボアドバイザー「THEO(テオ)+ docomo」のノウハウを活かして設計された「MYDC」。THEO(テオ)+ docomoのように投資信託の買付やポートフォリオのリバランスといった自動運用はできないものの、iDeCoの口座開設をWeb経由で申し込むことで、MYDCが提供する運用商品から自分の投資方針に合った商品を選ぶことができます。

MYDCへ行く

iDeCoの商品は定期的な見直しも必要

iDeCoの運用商品と、その選び方について、ご理解いただけたでしょうか。
あまり知られていませんが、iDeCoでは運用期間の途中で商品を変更することが可能です。いきなり投資を始めることに抵抗がある場合は、まず元本確保型の商品からスタートし、税金控除の恩恵を受けることから始めるのも一つの方法でしょう。
ただし、定期預金や保険商品は、利回り面ではどうしても投資信託に見劣りします。保険商品の場合は、先述したような中途解約時のデメリットにも注意しましょう。

一方、投資信託は資金の拘束がない分、臨機応変に投資対象を変更することが可能。インデックスファンド、アクティブファンドともに商品が多く迷いやすい点や、手数料の高い商品がある点には注意が必要ですが、iDeCoのメリットを最大限に活かすことができるのは、投資信託とも言えるでしょう。

手厚い税制優遇により、老後資金を有利に準備できるiDeCoは、投資の経験者・初心者を問わず、一度はチェックしておきたい制度です
投資スタイルの把握や運用商品選びに活用できるロボアドバイザーのようなサービスも上手に活用しながら、ご自身のライフスタイル、投資方針に添った最適な投資商品を見つけましょう。

Author:久我裕紀

このページのトップへ

本サイトにはプロモーションが含まれます。