ロボアドバイザー一覧 全11社(2020年4月更新)
ロボアドバイザーとは、AI(人工知能)を利用して投資商品の自動運用や投資アドバイスを行うサービスの総称です。利用者それぞれの投資の目標額やリスク許容度をもとに、最新の金融工学や市場データを利用して投資商品の配分(ポートフォリオ)を提案してくれます。
ロボアドバイザーには、金融商品の売買や運用まですべてお任せできる「運用型」と、投資方針やポートフォリオの策定までを行う「アドバイス型」の2種類があり、それぞれに取り扱う投資商品や運用手数料、独自の機能などが異なります。
ここでは、運用型とアドバイス型を問わず、知名度の高いロボアドバイザーや、独自性の高いサービスを提供しているロボアドバイザーを一覧で紹介。2020年1月にFOLIO ROBO PROの情報を追加し、全11社の情報を掲載しています。ロボアドバイザーを利用して資産運用を考えている方はぜひチェックしてください!
ロボアドバイザー 一覧
- 1.WealthNavi(ウェルスナビ)
- 2.THEO(テオ)+ docomo
- 3.楽ラップ
- 4.ON COMPASS
- 5.FOLIO おまかせ投資
- 6.FOLIO ROBO PRO
- 7.松井証券 投信工房
- 8.ダイワファンドラップオンライン
- 9.SMBCロボアドバイザー
- 10.りそな投資信託ロボアドバイザーGuide!
ロボアドバイザー 一覧 その1
WealthNavi(ウェルスナビ)
みずほ銀行や日本政策投資銀行などの大手金融機関・政府系ベンチャーキャピタルが出資するロボアドバイザー。2016年7月にサービスを開始。多くのロボアドバイザーの中でも利用者数・預かり資産ともに頭一つ抜けている。
運用する金融商品は、米ドル建ての米国上場ETF(上場投資信託)。6つの質問に回答することで、利用者ごとのリスク許容度に合わせて、株式や債券、金、不動産など、ETFの投資対象と投資配分を自動調整する。
半年に1回のリバランス(崩れた投資配分の調整)や、1万円からの自動積立にも対応。また、ETFの譲渡益に対する税負担を、含み損の実現によって翌年以降に繰り延べる「自動税金最適化(DeTAX)」機能も持つ。
手数料は預かり資産の1.1%(現金部分を除く、年率・税込)。最低投資額は10万円から。
運用手法は、ノーベル賞受賞者が提唱する「ポートフォリオ理論」をもとに、長期分散投資を基本とする。
身分証やマイナンバーを用意し、無料口座開設の手続きが完了すると、すぐに運用が可能。
取り扱う金融商品 | 米国上場ETF |
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ロボアドバイザー手数料 |
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最低投資額 | 10万円から |
ロボアドバイザー機能比較 |
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ロボアドバイザー 一覧 その2
THEO(テオ)+ docomo
金融ベンチャー企業「お金のデザイン」が提供するロボアドバイザー。サービス開始は2016年2月とロボアドバイザーの草分け的存在。現在(2019年10月時点)は預かり資産の額で大きな差を空けられているが、ウェルスナビと合わせてロボアドバイザーの双璧と呼ぶ声も。
運用する金融商品は海外ETF(米ドル建て)。口座開設時の5つの質問をもとに、231通りのポートフォリオの中から一人ひとりにあった運用方針を診断し、自動運用を行う。
特に、リバランスの調整頻度が高く、「毎月」「3ヶ月ごと」「年1回」のそれぞれに見直しのポイントが設定されている。取り扱うETFも最大30種類以上と幅広い。また、2019年6月から、実質利益や実質損失を相殺し、税負担を軽減する自動税金最適化サービス「THEO Tax Optimizer(テオ タックス オプティマイザー)」も導入。
手数料は預かり資産の1.1%(年率・税込)だが、取引実績によって最小0.715%まで割引となる。最低投資額は10万円から。積立は1万円から対応。
運用手法は、「ポートフォリオ理論」をベースとした長期分散投資。さらに、世界のニュースやつぶやきをデータ化し運用に反映する「AIアシスト」も導入している。
スマートフォンから簡単に口座開設や投資プランの作成・変更ができ、特に20代・30代の利用者が多い。
取り扱う金融商品 | 海外ETF |
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ロボアドバイザー手数料 |
預かり資産3,000万円まで:0.715%~1.1%(税込) 預かり資産3,000万円超:0.55%(税込) ※積立や出金実績に応じて、預かり資産が3000万円以下の場合も手数料を最大0.715%(税込・年率)まで割引 |
最低投資額 | 1万円から |
ロボアドバイザー機能比較 |
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ロボアドバイザー 一覧 その3
楽ラップ
オンライン証券会社「楽天証券」が提供するロボアドバイザー。サービス開始は2016年7月。大手ネット証券初のAIを利用した「投資一任型運用サービス(ラップサービス)」を提供している。
運用する投資商品は、国内投資信託(インデックスファンド)。口座開設後は15問ほどの質問に回答し、運用コースを決定し入金すると、投資商品の買付と運用を自動で行う。
また、独自の「下落ショック軽減機能(TVT機能)」を持ち、株式市場の値動きが激しくなったとき、ポートフォリオの株式の割合を減らし、債券の割合を増やすことで、株価下落による損失の緩和を目指すことができる。
手数料は、固定報酬型と成功報酬併用型の2種類から選択。「固定報酬型」は運用資産に応じて固定報酬(一定率の投資顧問料や運用管理手数料etc.)を支払う。「成功報酬型」は固定報酬に加え、運用益に応じた成功報酬がプラスされる。最低投資額は10万円から。
運用手法は、世界規模の運用コンサルティング会社・マーサージャパンと資産運用会社・SSGAの投資助言を反映している。
リバランスは原則、四半期に1回。NISA枠が利用できない点には注意したい。
取り扱う金融商品 | 国内投資信託 |
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ロボアドバイザー手数料 |
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最低投資額 | 10万円から |
ロボアドバイザー機能比較 |
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ロボアドバイザー 一覧 その4
ON COMPASS
ON COMPASS(旧サービス名:マネラップ)は、マネックス証券が総力を結集し、提供するロボアドバイザーのサービス。
独自の金融工学を使用しており、世界80か国、株・債券・不動産等、約50,000銘柄に分散投資。一部為替ヘッジを行うことで、為替の変動リスクにも対応している。また相場の下落をいち早く感知し、下落相場でのリスクを最小化するための運用を徹底。新型コロナの影響で、相場が不安定になる中、下落相場でのダメージを最小化する設計になっている点は、高く評価できる。
ON COMPASSは、投資一任契約を締結するため、銘柄の売買や資産のリバランス等、全ての作業を一任できる。投資方針の設定は、ON COMPASSの質問に答えるだけ。運用戦略と投資配分の提案に加え、預金との比較についても提示してくれる。実際にプランが実現する可能性や元本割れのリスクを、パーセントで示してくれる点もわかりやすい。
ロボアドバイザーの利用料は、業界最低水準の1.0075%(税込)に設定。その他の費用が一切ないことを考えると、ON COMPASSの手数料は、数あるロボアドバイザーの中で、最安クラスと言って良いだろう。
少額からコツコツと積み立て投資をしたい場合はもちろん、複数の資産に分散投資し、相場の下落リスクにしっかり対応したいと考えている方にとって、onCOMPASSは利用を検討する価値があるロボアドバイザーの1つだろう。
取り扱う金融商品 | 株、債券、不動産他 |
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ロボアドバイザー手数料 |
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最低投資額 | 1,000円以上1,000円単位 |
ロボアドバイザー機能比較 |
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ロボアドバイザー 一覧 その5
FOLIO(フォリオ)おまかせ投資
オンライン証券会社FOLIO(フォリオ)が提供するロボアドバイザー。特定のテーマに沿って有望企業の株式が自動選択される「テーマ投資」のサービスが有名なフォリオだが、「おまかせ投資」のほうは、ウェルスナビやテオと同様、ETFを利用した長期分散投資型の自動運用サービスとなっている。
運用する投資商品は、米国上場ETF(米ドル建て)。最初に3つの質問に答えると、5種類の運用プランの中から自身に合ったプランを診断してもらえる。
手数料は、預かり資産の1.1%(年率・税込)で、ウェルスナビやテオのような運用実績による割引等は特にない。最低投資額は10万円から(追加購入は1万円から)だが、積立には未対応のため、積み立てる場合は自分で行う必要がある。
運用手法には、ノーベル賞を受賞したハリー・マーコビッツ氏の「ポートフォリオ理論」を採用。1ヶ月ごとにリバランスを実施するなど、メンテナンス機能も充実している。テーマ投資と合わせて、少額から気軽に投資をはじめたい層に人気のロボアドバイザー。
取り扱う金融商品 | 米国上場ETF |
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ロボアドバイザー手数料 | 預かり資産3,000万円まで:1.1%(税込) 預かり資産3,000万円超:0.55%(税込) |
最低投資額 | 初回購入(新規拠出)……10万円以上1円単位 追加購入(追加拠出)……1万円以上1円単位 |
ロボアドバイザー機能比較 |
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ロボアドバイザー 一覧 その6
FOLIO ROBO PRO
オンライン証券会社FOLIO(フォリオ)が提供するもう一つのロボアドバイザー。
FOLIO ROBO PROは、Alpacajapanが金融機関のプロ用に提供していたAI技術を個人向けに初めて解禁。相場の変化を感じ取り、毎月ダイナミックにリバランスを行うことで、これまでのロボアドバイザーにはない積極的な運用を目指している。
実際にFOLIO ROBO PROを使用した運用バックテストの結果、FOLIOのおまかせ投資と比較しても、はるかに高いリターンを記録。特筆すべきは2016年初頭の株価下落を予測し、債権と金に資金をリバランスしていた点だろう。この高い予測技術が機能するとしたら、長期投資だけではなく、短期でも高いパフォーマンスを期待できる。
投資可能金額は10万円から。手数料は預かり資産の1.1%(税込)に設定されているが、運用額が3,000万円を超える部分は0.55%(税込)に割り引かれる。
長期投資だけではなく、短期での運用に強いロボアドバイザーを探している方にとって、金融機関でも利用されている最新のAI技術を使用しているFOLIO ROBO PROは、利用を検討する価値があるロボアドバイザーと言えるだろう。
取り扱う金融商品 | ETF(上場投資信託) |
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ロボアドバイザー手数料 | 預かり資産3,000万円まで:1.1%(税込) 預かり資産3,000万円超:0.55%(税込) |
最低投資額 | 初回購入(新規拠出)……10万円以上1円単位 追加購入(追加拠出)……1万円以上1円単位 |
ロボアドバイザー機能比較 |
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ロボアドバイザー 一覧 その7
松井証券 投信工房
オンライン証券会社・松井証券が提供するアドバイス型のロボアドバイザー。松井証券に無料口座開設後、8つの質問に回答することで、世界中のプロ投資家が利用する投資理論をもとに最適なポートフォリオを提案。リバランスは、あらかじめ設定した日に自動で行われるほか、リバランス提案を受けて一括売買や積立でのリバランスを指定することもできる。
運用する投資商品は、松井証券が取り扱う投資信託。通常の証券会社と同様、ブラックロックや三井住友アセットマネジメントなどの大手運用会社の投信信託を購入できる。
ロボアドバイザーの利用手数料は無料。さらに投信工房で取り扱う投資信託の購入手数料もすべて無料となっている。最低投資額も100円からと低く、積立投資にも対応している。運用コストが投資信託保有時に必要な信託報酬のみとなっている点も嬉しい。
アドバイス型のロボアドバイザーのため、NISA口座を開設していればNISA枠(つみてたNISA枠)での運用も可能。運用益を非課税にしたい場合に特におすすめのロボアドバイザーと言える。
取り扱う金融商品 | 投資信託(アセットマネジメントOne、ニッセイ、ブラックロック、三井住友アセットマネジメント、三井住友トラストアセットマネジメント、三菱UFJ国際投信etc.) |
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ロボアドバイザー手数料 |
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最低投資額 | 100円から |
ロボアドバイザー機能比較 |
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ロボアドバイザー 一覧 その8
ダイワファンドラップ オンライン
大和証券が提供するAIを利用したファンドラップサービス(資産運用の提案、投資信託の売買、定期運用報告を包括的に提供する金融サービス)。大和証券と投資一任契約を締結することで利用可能となる。
運用する投資商品は、ダイワファンドラップ オンライン専用の投資信託(ダイワファンドラップ オンライン インデックスシリーズ)。
手数料は、契約資産の評価額にかかる「ファンドラップ オンライン・フィー」が1.10%(税込)。その他、運用するファンドごとに信託報酬がかかる。最低投資金額は50万円から。
運用手法の金融アルゴリズムは公開されていないが、ポートフォリオのリバランスは適宜実行される。
ダイワファンドラップ オンラインの利用者は、大和証券の窓口でも運用について相談可能。オンラインでの契約・運用が主流のロボアドバイザーや自動運用サービスの中ではめずらしく、人を介したサービスを受けられる点に、大手証券会社が提供するロボアドバイザーならではの独自性がある。
取り扱う金融商品 | 投資信託(ダイワファンドラップ オンライン インデックスシリーズ) |
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ロボアドバイザー手数料 |
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最低投資額 | 50万円から |
ロボアドバイザー機能比較 |
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ロボアドバイザー 一覧 その9
SMBCロボアドバイザー
三井住友フィナンシャルグループが提供するアドバイス型のロボアドバイザー。三井住友銀行の普通預金口座、投資信託口座を開設することで利用できる。
運用する投資商品は、三井住友銀行が扱う投資信託(三井住友・資産最適化ファンド)。いくつかの質問に回答することで、マネープランを作成し、「安定重視型」「やや安定型」「バランス型」「やや成長型」「成長重視型」の5種類のファンドの中から最適なものをピックアップする。
手数料は、信託報酬が資産評価額に対して1.007%(税込)。最低投資額は1万円からと手頃。アドバイス型のロボアドバイザーのため、NISAやつみたてNISA、iDeCoの利用にも対応している(ただし、別の金融機関でNISA口座やiDeCo口座を開設している場合は、口座の移管手続きが必要)。銀行系のロボアドバイザーの中でも手数料が低く、最低投資額も低いなど高い利便性を誇る。気軽にロボアドバイザーを利用したい場合や、非課税枠を活かしたロボアド投資を検討している場合は要チェック。
取り扱う金融商品 | 投資信託(三井住友・資産最適化ファンド) |
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ロボアドバイザー手数料 |
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最低投資額 | 1万円から |
ロボアドバイザー機能比較 |
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ロボアドバイザー 一覧 その10
りそな投資信託ロボアドバイザーGuide!
りそなグループが提供するアドバイス型のロボアドバイザー。りそな銀行のインターネットバンキング(マイゲート)と投資信託口座を開設し、サービス利用口座に登録することで利用可能となる。
運用する投資商品は、りそなグループが取り扱う投資信託(インターネット専用ファンド)。簡単な質問に答えることで、投資の目標やリスク許容度に合わせたモデルポートフォリオを全10種類の中から提案。収益・損失の予測チャートや個別の銘柄を確認しながら、購入の可否を決めることができる。
手数料は、アドバイス型のロボアドバイザーのため無料。ただし、投資信託の種類によっては別途、購入手数料や信託報酬が発生するため、提案された銘柄を購入する前にチェックしておきたい。最低投資額は1,000円からと手頃。
運用手法は、個別の投資信託により異なるが、年1回、ポートフォリオの見直し(リバランス)が行われ、最新データを利用した更新ポートフォリオが提案される。ポートフォリオの構築プロセスは、りそな独自の手法を採用しており、詳細は非公開。
投資信託を自動運用したい場合、選択肢の1つとなるロボアドバイザー。
取り扱う金融商品 | 投資信託 |
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ロボアドバイザー手数料 |
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最低投資額 | 1,000円から ※電子交付サービス申込の場合 |
ロボアドバイザー機能比較 |
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